第30章 氷室VS火神　紫原VS木吉

紫原のパワーによって吹っ飛ばされた３人に伊月と火神は焦りの表情を見せ、「みんな！！」と様子を見ていた
ゴールから手を話した紫原はズシンッと音を立て足を下ろした



紫原
「あーごめーん。そんな簡単に散ると思ってなかったよ」


日向
「（力だけじゃない…身のこなしもガード並の速さだ…！！ダンクにいたってはまるで竜巻だ！！）」


そんな様子を見た観客は「にしてもなさけねーな誠凛はー３人がかりで歯がたたなすぎだろー。もっとがんばれよー」と反応していたが、青峰は「ったくこれだから素人は…知ったかもいいとこだ」と言いながら溜め息を吐いた

桃井はそんな彼の言葉が気になったのか「え？」と彼に声を出した



青峰
「エネルギーってのは重さ×速さだろ」


桃井
「（大ちゃんが物理っぽいこと言ってる！？）」


青峰
「でかいけどノロい奴、速いけどチビな奴、そんな選手はゴマンといるが、紫原ほど大きくて速い奴は見たことねぇ
紫原の持つエネルギー量は、文字通り桁が違う」



そんな彼の説明を知らない誠凛は諦めず紫原がいない隙を狙いカウンターを始めた。だがボールを持っている伊月の後ろから、紫原が追いついていた

伊月は「あの巨体で…１歩の瞬発力だけじゃなく長距離ダッシュも速いのか…！！？」と驚きを隠せずにいた。そんな彼に木吉は声を掛けボールを受け取り、木吉のPGとなった

だが先程まで行われていたトリプルチームは解かれており、紫原は「来いよ、木吉」と鋭い目で言った

シュートに跳んだ彼に紫原はブロックに跳んだ。そして木吉は後出しの権利で伊月へパスを出そうとしたのだが、紫原は左手でボールをカットした



木吉
「（バカな…このコースを左手で防ぐだと！？）



日向
「超人的な反射神経と長い手足…まさか…シュートもパスも両方止めるなんて…！！」


紫原
「もうあきたし、そのパターンは」


「うわぁあ止めたー！？」


「木吉PGついにやぶれるー！！」



木吉が放心状態になっている隙に陽泉は反撃を始め、紫原はダンクを決めようとした。だが彼の目の前に火神がブロックに跳んだ。が無理矢理決められてしまった

その瞬間に会場にはゴギョッと変な音が鳴り響いた