第29章 紫原VS黒子
そうしてそんな会話をしてインターバルは過ぎ去り、試合再開の時間が迫っていた
気合を入れている選手達に対し黒子は大人しくベンチに座って木吉と火神に声を掛けた
黒子
「木吉先輩、火神くん、紫原くんも氷室さんも強いです。倒すといっても容易なことではないでしょう。けど負けるとは思ってません。こてんぱんにしてきてください」
火神
「…ったりめーだろうが!誰が負けるか」
木吉
「こてんぱんか、いいね」
そして彼らは黒子に「まかせとけ!!」と言いながらコートに出て行った
再開された試合は陽泉ボールからスタートしたが、彼らは黒子が出ていないことが予想していた通りだったためやはりか!と思いながら敵陣へ攻めて行った
誠凛の陣形が変わっていることに荒木は特に反応を見せず、相田は「ここまでは読んでたってワケねオバハン!」と思っていた
福井
「(岡村・劉の中2mコンビには3人のゾーンで守って、外の俺には伊月…んで…)
ったく、んな急にやる気出すなっつーの!ゲンキンすぎんだよ!おらよ!」
彼が投げたボールを受け取ったのは氷室で、彼の目の前には火神が立っていた。氷室を見た青峰は「まだこんな奴がいたかよ」と思いながら眉間にしわを寄せた
そんな愛弟子2人をアレックスはジッと見つめていた
火神
「待たせたな…エンリョなくやろーぜ、タツヤぁ!!」
氷室
「いい眼だ、安心したよ。試合前に言っていたことは本当みたいだね。だが勝つのは俺だタイガ!!」
始まった彼らの1on1を見た青峰は桃井に「中学ん時にはいなかったはずだが…相当やんぞあの12番」と桃井に伝え、桃井は「彼に関しては今大会が初出場で情報がほとんどない…けど大ちゃんが1目で警戒するほどなの…!?」青峰を見た
また誠凛のベンチでも彼のことは話題に出ており、小金井は黒子に「そういえば黒子達はストバスで1度やってたんだよな?どう思う?」と彼に問いかけた
黒子
「強いのは間違いないと思います。すぐに中止になったのでプレイは少ししか見ていませんが…身にまとってる空気は、「キセキの世代」と遜色ありません」
そんな黒子の言葉に小金井は目を見開いて驚いており、相田も真剣そうに彼の話を聞いていた