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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第29章 紫原VS黒子




荒木
「後半第3Q、誠凛は11番を一度下げるはずだ」



陽泉高校の控え室ではスタメンができるだけ前にいる状態で並び、その前で選手と向かい合うように荒木がこの後のことについて話していた



荒木
「消えるシュートには確かに驚かされたが、第2Q頭まで出さなかったことから何らかの条件がありおそらく彼の特技にも関係がある
だが全時間その特技を維持でない彼はどこかで1度ベンチに下げる必要がある。リスクはあるがそれでもやるなら今が妥当だろう。データ的にも第3Qに温存して第4Qに投入パターンが最も多い
それに伴って陣形も変えてくるはずだ」


岡村
「けど…桐皇戦の時のように逆に出し続けて切り札(オーバーフロー)を使うかもしれませんよ?」


荒木
「…いや、それはない」


岡村
「!?」


荒木
「なぜなら…」


相田
「黒子くんの切り札ミスディレクションオーバーフローは、陽泉相手には使えないわ」



荒木と同じようなタイミングで誠凛の控え室で相田は同じ内容の説明をしていた。そのことが想定外だったのか小金井は「え!?」と声をあげ、理由を聞いているようだった

それに対し相田は「正確に言うと桐皇戦の時ほど爆発的な効果が期待できないのよ」とちゃんと納得できるような説明を始めた



相田
「黒子くん自身に視線を誘導するオーバーフローの効果は2つ。味方4人に消えるドライブと同じ効果を付与する攻撃力アップと、相手のシューど精度を下げる守備力アップよ

問題なのは2つ目の効果…これはアウトサイドシューターやスラッシャーには効果が高いけど、インサイドシュートやパワープレイには効果がほとんどない。つまりそれに主体とする陽泉には効果半減なのよ

OFは黒子くん抜きで紫原くんから点をとること、そのためには鉄平の力が重要になるわ。前半は目立ったプレイはなかったけど、後半陽泉の攻撃の要である彼(氷室)が必ず動くはずよ
彼を止められるとしたら火神くんしかいないわ。つまり誠凛が勝つためには、火神くんが氷室くんを、鉄平が必須条件なのよ」


荒木
「よって後半紫原の相手は木吉、そしてエースの火神の相手はお前だ。氷室」


氷室
「ありがたい。望むところです」


紫原
「しっかりね~俺火神嫌い~木吉もだけど両方暑苦しい」



そう語る紫原の目はとても冷酷で、冷たい目だった






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