第28章 緑と青と2,3回戦
日向
「必死なのはどこも一緒だ。試合が始まれば実力差なんて関係ない、わずかでも気を抜けば致命傷なんだ。頭じゃわかってたんだけど…心のどっかにまだスキがあったみたいだ
つーわけでカントク、カツ入れるために1発景気のいいの頼むわ!」
相田
「え~…!?そんな…私なんてか弱いし…」
日向
「ノリノリみてーだからとっとと頼むわ」
相田は言動とはまったく反対で、オーラをキラキラさせながら腕をギュンギュン回していた。そしてT.O終了して誠凛がコートに出ると全員左頬に真っ赤に手の跡が付いていた。特に木吉は「俺も…?」と疑問に思っていた
それを見た相手校は「なんで全員もみじついてんだ?」と不思議に思っており、かなり驚いていた
相田
「にしても私も要反省だったわ…もっと早く気づけたはずなのに…
それにしても黒子くんも同じこと言おうとしてたわよね。鉄平にしてもだけど…さすが全国経験者は違うわね」
黒子
「いえ…ただ知っていたならできればはたかないでほしかったですけど」
相田
「いやっついノリで…ゴメン」
黒子
「なんにせよ、余計な心配でよかったです」
そんな黒子の隣に座っている火神は先ほどT.O終了後に2年生とした会話を思い出していた
火神
「俺も黒子もいつでもいけるんで…ヤバかったら早めに…」
日向
「あん?いらん心配すんなダァホ!」
火神
「いてっ」
伊月
「もちろん危なくなったら頼むつもりさ。けど研究でのあくまで客観的な分析の上で言えば」
木吉
「ちゃんと実力を出すことができれば、中宮南とは2年生だけで十分戦えるはずなんだ」
日向
「ここでお前らに頼らなきゃ勝てねぇようじゃ、日本一なんて言う資格ねぇだろ」
伊月
「アレックスとの特訓の疲れもあるだろ。ゆっくり休んでな!」
そのことを思い出した彼は「アメリカの路上のバスケやってる頃にはなかったけど…頼りになるセンパイってのもいいもんだな」と左頬にあるもみじをやけに主張させながら軽く微笑んでいた。その後誠凛は83対77で無事勝利した
ここで話は1度試合前に巻き戻る。この日。誠凛と同時別コートで陽泉の初陣が行われていた。その試合結果は、驚異的なものだった