第28章 緑と青と2,3回戦
青峰と黒子が練習して数十分後、短くなった髪を揺らしながら駆け足で名前が駆け寄ってきた
名前
『テッツヤー!!』
黒子
「テンション高い割には目が赤いですが…何かあったんですか?」
名前
『あ、緑間とちょっと』
黒子
「また泣かされるようなこと言われたんですが?」
名前
『それ緑間が悪いやつみたいに聞こえるよ』
はあ…とため息を吐いた彼女が緑間あったことを軽く説明すると、黒子が「緑間くんが泣かせたんですか」と納得し、名前は否定しなかった
そして彼女の周りを確認した黒子は誰もいないことに彼女に質問をした
黒子
「名字さん1人で来たんですか?」
名前
『うん!』
黒子
「…ダメですよ女性なんですから」
名前
『いくらあたしが美人だからってそんなことありえないよ』
黒子
「あ…はい。そうですね」
名前
『ツッコミ入れろよ』
再び彼女が溜め息を吐くとふと青峰と目が合い、目元が赤いことを思い出してゴシゴシと目元を擦った。そして彼女は緊張した表情をしながら青峰に歩み寄っていった
そんな彼女の思っていることが分かるのか、黒子も緊張した顔で名前のことを見ていた
青峰
「…おう」
名前
『あ、青峰…くん、昨日はお疲れ様』
青峰の素っ気ない態度に名前は目を伏せ、制服のスカートをギュッと握り締めた。そして泣きそうな表情をしたが、青峰の「んだよ気持ち悪ぃな」という言葉にパッと顔を上げた
名前
『…え』
青峰
「…前みたいに大輝って、呼べよ」
名前
『え…うそ、思い出したの!?』
青峰
「昨日の夜、な」
名前
『マジ…か…』
思わぬ一言に驚いて名前が黒子の方を向くと、彼は優しい表情でニコリと笑い空気を読んだのか「飲み物買ってきますね」とその場を離れた
そして彼は、昨日起こったことをゆっくりと思い出し話し始めた