第25章 青峰VS火神
そのことを寂しそうに「青峰くんはいつも笑顔でプレイしててバスケが本当に大好きでした。今の彼を否定して偉そうに何かを諭すようなつもりはありません」話していた
そして彼は優しい目で「ただ…ただもう一度、青峰くんが笑ってプレイする姿が見たい」と呟いた
黒子
「もしこの試合に勝つことができたら、もしかしたら…」
火神
「さあな…知るかよそんなもん。人間そんな単純じゃねーだろーし、俺達が勝ったところでアイツがどう変わるかなんてわかんねー
ただ負けたらそれこそ今までと何も変わんねーだろ。俺達ができんのは勝つために全力でプレイするだけだろ?」
黒子
「…はい」
火神の発言に黒子はふわりと口元に笑みを浮かべて、彼の後を着いていった
その頃名前は黒子と火神のを探しに歩いていたはずなのに、見事なまでに迷子になっていた
しばらく歩くと彼女の耳にドリブルの音が耳に入り、黒子かと思ったのかその方向に歩いていくと青峰がドリブルしていた
青峰
「…そこにいんの、誰だ」
名前
『!!?』
青峰
「あ?…なんだ誠凛のマネかよ」
名前
『だっ、青峰くん…あたしのこと知ってるの?』
青峰
「WC開会式の後赤司に髪切られた女だろ。あとWC霧崎戦でテツかばって殴られそうになってファール貰ってただろ」
名前
『(んでそんなこと覚えてんだよ)』
急に話しかけてきた青峰に名前は驚きながらも会話を交わしていた。もちろん彼女はボロが出ないようにと少々ビクビクしながら話を聞いていた
青峰
「…つーかお前、胸でけぇな」
名前
『うっせぇよこの野郎』
急にそんな発言をした青峰に名前はもうそんなこと気にせずに素で対応をしてしまった。軽く怒った彼女は『もう戻る!』と言って会場へと歩いて行った
彼は名前の後ろ姿を見て、「おい!」とまた声を掛けた
青峰
「お前、長い髪も似合ってたけどそっちも似合ってんぞ」
急に褒めた青峰は会場の方へと走って行き、名前はその場にポカーンと立ち止まった
その後ろ姿を見ながら名前はふわりと笑みを浮かべて、髪の毛を指に絡めた