第25章 青峰VS火神
その頃誠凛高校の控え室では小金井が黒子の姿が見当たらないからと「あれ?黒子は?」と降旗に質問した
降旗の返答は「ちょっと表の空気を吸いたいって言ってどっか行ったんですけど…」と少しあやふやな内容だった
火神は黒子のことを聞いて心配そうな表情をして、外へと出て行った。しばらくするとユニフォーム姿のまま黒子がどこかをみつめており「体冷えるぞバカヤロー」ジャージを投げた
黒子
「…火神くん」
火神
「早く戻れねーと後半始まっちまうぞ」
黒子
「…すみません。すぐ行きます」
火神
「…、なあ…今何考えてたんだ?
なぐさめる必要はなさそーだけど…ただ風に当たりにきたわけでもねーだろ」
彼の言葉に黒子は目線を地面に向け、「火神くんは、バスケは好きですか?」と言った。その質問に火神は「…は?」と声をあげた
黒子
「別に難しいことを思っていたわけではありません。この試合僕はどうしても勝ちたい。名字さん、桃井さんとの約束はありますが本音はただ…勝ちたいんです。もう一度…」
そう言った黒子は懐かしそうに脳内で無かったはずの帝光時代の記憶を再生していた
桃井
「…あれ?青峰くん!」
青峰
「ん?」
桃井
「今日は残って練習してかないの?」
青峰
「いやーそのつもりなんだけど…なんか最近居残り練習する奴増えてきてよ。とりあえず3軍が使ってる第4体育館は空いてるらしいからそっち行こうかと」
桃井
「え…!?」
青峰
「?なんだよ今のリアクション…」
桃井
「それがね…最近あそこ…オバケが出るらしいよ」
桃井の話を信じない青峰は近くに居たコビーという人のニューモデルのバッシュを履いていた男の子達に話しかけ、「イカスなーマジ」と言いながらボールを指で回していた
桃井
「夜な夜な人がいないのにスキール音とボール音とが聞こえるんだって。同じマネージャーのみっちゃんも聞いたって…」
青峰
「アホくさ!んなことあるワケねーだろ!」
桃井
「ちょっ…」
青峰
「つーかその青峰くんってなんかキモチワリーんだけど」
桃井
「だってー大ちゃんだとみんなに色々言われるんだモン」