第2章 消えた彼女
黒子
「…名字、さん」
火神
「あ?
どうしたんだよ黒子」
黒子
「火神…くん
名前名字さんって方を知っていますか? 」
火神
「いや、知らねぇけど…そいつがどうかしたのか?」
黒子
「…いえ、何でもありません」
まず、黒子の思い出し方はフラッシュバックのようなものだった
彼は火神と拳を合わせた瞬間に、本来の帝光の記憶が戻ってきたのである
黒子
「…」
火神
「何難しい顔してんだよ」
黒子
「火神くん…キセキの世代は、バラバラになんてなってなかったんです」
火神
「は!?でも、バスケの記事とかお前も言ってたじゃねーか!」
黒子
「桃井さんの、話は間違ってなかったんです」
火神
「…桃井?桐皇のマネージャーのか?」
黒子
「はい」
黒子は桃井がプールで出会ったときに言っていたことを思い出した
その言葉を前までは不思議に思っていたが、今なら納得できるのだろう
"テツくんは…名字ちゃんを覚えてる?"
黒子
「何で、消えてしまったんですか…」