第24章 青峰VS黒子
黒子
「同点とは言え実際にはついていくのでやっとです、出し惜しみはしたくありません」
木吉
「たしかに先制攻撃にはなるが…どうかな、使いすぎればタネがバレるおそれがある。乱発は危険だ」
相田
「…いいわ、やりなさい!」
「えっ」
相田
「受けに回るよりずっといいわ大事なのは常に先手をとることよ。ドライブの仕組みだっていずれはバレる話よ。それに仮にバレた所でカンケーないわ、元からいつでも使える技じゃないし
逆に条件さえ満たせばわかっていても止められない。あれはそういう技よ」
名前
『(監督の話は合ってる…けどなんか、引っかかる…ような)』
そんな誠凛の話が聞こえているわけではないのだが、観ている秀徳の席からは高尾からの説明の"条件"という内容に声をあげた
高尾
「条件っつーか…あのドライブはそもそも黒子1人できないんすよ」
木村
「1人じゃ…?…つーか、わかったのか高尾!?」
高尾
「まあ俺と真ちゃんは思っくそ抜かれまくったんで」
緑間
「黙れ高尾」
高尾
「…まず動きは、あれはナナメに動くダックイン。人間の目はタテ・ヨコは追えてもナナメの動きに弱い。しかも黒子は人の視線を読みとる能力に長けているから特別追い辛い角度で沈んでくる
これだけでも並の選手じゃそうそう止められない…が、せいぜい「消えたように見えるドライブ」だ」
緑間
「だがある条件を満たした時…消えるドライブは完成する」
桃井
「それが火神くんです。彼はコート上での存在感は群を抜いています。それについては青峰くんにももはやヒケをとりません。コートで最も存在感があるモノはボールであり、それ故に本来テツくんはボールを持った状態で視線を誘導することはできません
ですが成長した今の彼に対してなら一瞬だけ視線を誘導することができる。敵が火神くんに視線を移した瞬間にナナメのダックイン。それが消えるドライブの正体です
言い換えれば消えるドライブは、抜こうとする相手の視界に火神くんがいる時にしか使えない…!」
桃井の話を聞いた桐皇の選手はつまり火神と黒子を引き離せば良いという意見にたどり着いて青峰を使うという意見を出したが、彼はそれを拒否した