第22章 最後の仕上げ
シャツ、と言うよりも練習着を脱いだ彼らは適当にバラつき、景虎さんがじろじろと見てくという謎のプレッシャーから耐えていた
全員の体を見終わった景虎さんはふーん。と少しため息を吐いて、「ま、いいんじゃねーの?」と認めたような感想を述べた
全員、まさかそんな反応が返ってくるなんて思っていなかったせいか、その言葉に驚いていた
景虎
「夏からリコのメニューちゃんとこなしてるみてーだな。スタミナはもちろん筋肉もバランスよく強化されている。とりあえず褒めてやる
じゃ、そこから2組に分かれろ。お前らケーサツ、お前らドロボーな。じゃあそこの山でちょっと3時間ぐらいケードロしてこい」
「え!?いきなり!?」
景虎
「その後練習とフットワークから、負けた方は倍で許してやる」
「え゛え゛っっ!?」
もちろんコーチの言うことに反論ができないため全員が山の中へと行った。そのことによって体育館はとても広くなり、そのなかであたしと監督、カゲトラさんがゆったりと喋っていた
しかしあたしはマネージャーの仕事があるためにスクイズにスポドリの粉を入れ水をいれと、スポーツドリンクを作ったりしていた。しばらくして彼ら全員分のスクイズを作り終えると、監督とカゲトラさんが彼らがおこなっている練習について話していた
相田
「パパこれって…ファルトレクっってこと?」
景虎
「さすがリコたんよく知ってるね!!」
相田
「いいから話を進めろ!!」
景虎
「…ま、そゆことだ。さっきも言ったがフィジカルは全員アップしている…が、まだ硬い・筋肉ってのはただつければいいってもんじゃねぇ、それをちゃんと使える体になってねーと。
つけた筋肉をコネほぐしてなじませる。そのためには野山を走り回らせるのが1番てっとり早い」
ファルトレクを知っていたことを褒めたカゲトラさんは顔面にグーパンをくらっていた。その様子を苦笑いしながら見ていると、カゲトラさんはちゃんと分かりやすく説明してくれた
ちなみにファルトレクとは自然の中を走るトレーニングで、全身を使って変化に富んだ地形を走ることにより総合的な体力アップできるそうな。つまり富んだ地形に山のようなでこぼこ道等はうってつけなのだそうだ