第22章 最後の仕上げ
他に人は居ないのではないかと言うほど森の中、黒子と伊月は息切れを起こしつつも彼らから逃げていた
しかしそのところを日向と木吉に見つかってしまい、日向は特にすごい形相で2人のことを追いかけてきた
日向
「待てコラテメーラぁあ!!」
伊月
「………っ、鬼ごっこなんだから鬼から逃げるのはアタリマエだ!!」
日向
「知るか待てボケー!!」
こうなったのはおよそ1時間ほど前、誠凛高校バスケ部は昨日の温泉に泊まったためその場所で朝を迎えた。思いの外効いたな温泉との声も上がっており、どうやら体も軽くなったらしい
しかし日向は昨日初戦の相手が桐皇だったことが書かれた紙を持っていた。昨日突きつけられた「強くなったつもり」という現実に日向は改めてWCへの気合を入れ直した
日向
「よし全員いるな?帰ったらすぐ練習するぞ!!」
黒子
「あの…朝からずっと火神くんがいません」
日向
「やっぱ寝癖ヒデェな寝グセ!!って何!?火神がいない!?」
相田
「…いいのよ!今日からしばらく火神くんは抜きで練習よ。ワケはあとで話すわ」
黒子
「…え?」
夏の合宿の際にもひどい寝癖を披露した黒子は今回も髪が四方八方へと立っていた。そのことには既に慣れている名前が直そうと試みたのだが、今回はスプレーが無かったため不可能だったそうな
そして火神がいなくてOKだと分かった日向は「よし!じゃあ帰るぞ!」と声を掛けたが、「ちょっと!どこ行くつもり?」と相田に止められた
日向
「どこって…学校帰って練習を…」
相田
「幸い今日と明日は祝日と開校記念で連休よ!」
日向
「あ…え?え!?」
相田
「このまま始めるわよ、合宿♡あそこの市民体育館借りたから!」
「「何イイイイ!?」」