第21章 温泉にて
相田
「なんですって…!?」
桃井
「テツくんは好きですけど、だからこそ今度も絶対手を抜きません。初日で終わってしまうのは残念ですけど…いい試合、しましょうね?」
相田
「(つまり「負けるわけない」そう言いたいわけね…!)
ずいぶんと上から物言ってくれるわね!」
中腰にして話してきた桃井に相田は反論するために立ち上がった。そして桃井の胸へ自身の胸を押し当て、「なめんじゃないわよ!うちの男達だってヤワじゃないわ」と言い返した
瞬間、相田と日向がリンクしたかのようにそれぞれ目の前にいる敵に向かって「首洗って待ってろ…!!」と同時に言った
そんな彼女達の横に既に名前と2号の姿はなく、苦笑いしながら脱衣所で着替えていた
今吉
「わははっ勇ましいなホンマ。ただ感心はせんな、いくら強くなって差をつめたような気になっとるみたいやが何か1つカンタンなこと忘れてへんか?
ちなみに今日の練習試合の相手は丞成やってんけどな」
伊月
「(丞成…!!予選で俺達が戦ったとこだ。スコアは確か108対61)」
今吉
「結果は170対39で全く相手にならんかったけどな。子供でも分かる単純な話や、WCはI.Hから半年はたっとる。その間練習して強くなっとんのはどこも一緒や
同じ全国大会でもウィンターカップは全てのチームが数段レベルアップしてくる。ワシらだけ前回からなんも変わってないわけないやろ」
一方青峰から聞いた黒子はフッ…と笑みを作り、青峰はその反応が意外だったのか片眉を上げた
黒子
「すみません火神くん…実は…僕今やった!って…思っちゃいました」
火神
「…ハッ何言ってんだバーカ、そんなのみんな思ったに決まってんだろ。ハナから楽に勝てるなんてサラサラ思ってねーよ
それよか勝ち進めば遅かれ早かれやることになるんだ。借りは早く返すにこしたことねーぜ!」
青峰
「…いいぜ、受けてやる」
先ほど青峰が置いた空き缶を握りつぶしながら言う火神は、少しだけ迫力があった
その近くで名前はただ彼らの話を聞きながら2号と遊んでいるが、その瞳は少し寂しそうだった