第13章 支える
名前
『おいしいですか?』
森山
「今までの人生で1番美味しかったです」
黄瀬
「名字っち俺にも一口欲しいッス!」
名前
『犬に飴あげるのはちょっとなー…』
黄瀬
「だーかーらー、俺犬じゃないッス!」
名前
『森山さん、犬が吠えてきて…私怖い!』
森山
「よし。名字ちゃんは俺が守ろう」
笠松
「お前らそろそろうっせえよ!」
笠松さんの言葉にあたしを含める3人がピタリと動きを止めて、声がした方を見た
そこには笠松さんが鮎の塩焼きを食べながら怒っていて、何かシュールな光景だな。という感想をもった
黄瀬
「ちょ、笠松先輩!
何で俺だけ殴るんスか!?」
笠松
「うっせぇ!」
黄瀬
「ええ!?」
名前
『…はぁ』
海常でもやっぱりわんこキャラなんだなぁ。と思いながらも先ほど涼太に思いだしたくもないことをされたおでこをさする
まあ知らない人にされるよりは良いんだけど…それでもやっぱり嫌だな。うん
笠松
「名前!」
名前
『はい!』
笠松
「お前も…ひょいひょい男に食べ掛けのもんあげんじゃねぇぞ
お、女なんだから」
名前
『…はい!』
何だ、笠松さん女じゃないとか言っときながらもあたしのこと女として扱ってくれているのか
でもあたしと普通に喋れるのね
行くぞ。と言って歩き出す笠松さんに着いていき、ありがとうございます。とお礼を言った
彼の頬はほんのりと赤くなっていた