第13章 支える
名前
『あ、あたしテツヤのところ行かなきゃ』
笠松
「じゃあ俺らと来いよ
飲みもん買い行くついでに透明少年とこ送ってやる」
森山
「ついでに俺とデートだ」
名前
『わーい森山さんとデートだー!!』
黄瀬
「名字っち一緒に回るんスか!?」
名前
『合流するまでね』
黄瀬
「嬉しいッス!」
名前
『…そーですか』
森山さんがサッと素早くあたしの横に来て左手を取り手を繋いできた。しかも恋人繋ぎ
涼太に抱きつかれるよりは…と思いそのままにしてから監督や主将にお礼を言おうと向き合った
名前
『すみません。ありがとうございました』
木吉
「おー。黒子達にもよろしくなー」
日向
「すみません笠松さん…名前がお世話になります」
笠松
「いや、むしろ森山の相手になって助かった」
相田
「名字ちゃん!ワガママ言っちゃダメだからね!」
木吉
「また迷子になったら戻ってこいよ~」
名前
『(あたしそこまで子供じゃないんですけど)』
確かにこの中だと1番年下になっちゃうけどさ、そんな子供扱いしなくても大丈夫なんですけどー?
仕方ないのかと妥協しつつ、森山さんの手を握り返すとものすっごく喜ばれた
この人ある意味笠松さん並みに女性に慣れてないよ
それじゃ。ともう片方の空いた手を監督に振ってから、笠松さん達と並んで歩き出した
笠松
「名前、前借りたハンカチなんだが…」
名前
『あ、はい。いつでも大丈夫ですよ』
笠松
「わりぃな」
名前
『いえ、大丈夫です』
森山
「笠松…本当に名字ちゃんのこと大丈夫なんだな」
笠松
「女じゃねぇからな」
名前
『笠松さんと話せるのは嬉しいけど…嬉しくない』
森山
「俺は名字ちゃんのことを運命の女性だと思ってるさ」
名前
『女性か…あんまそういう扱いされてないからなぁ』
少しくすぐったい感じがしてはにかむと森山さんに何か言葉にできないくらいものすごい反応をされた
その反応にビックリして引っくり返りそうになると涼太が支えてくれて、さすが犬だな。と思ってしまった