肉食系女子のススメ《恥ずかしがりやの彼女~番外編》
第2章 どうしても欲しいもの《ライバルside》【R18】
着替えを済ませ、私はおおきく深呼吸をした。
___よしっ!頑張って悠さんにいいところ見せないと!!
ヤル気十分にホールに出ると、私はいつも以上に一生懸命に働いていた。
今日はホール担当だったため、ちょこちょこと大学生やら、会社帰りのサラリーマンなどにナンパされがちだった。
サラリーマン客A「ねぇねぇ、ゆりちゃん、マジかわいいね!バイト何時まで?終わってから俺らと飲みに行かない??」
ゆり「私、このあと彼氏が待ってるんで♡ご一緒できなくて残念です~」
サラリーマン客B「えーそんなこと言わずにぃ~1杯だけでも、ね?」
サラリーマンたちは私の腕を強引に引っ張り離そうとしない。
ゆり「ちょ、ちょっとお客さんっ本当に困りま___」
悠「ダメですよ?……お客様。うちはダイニングバーで、女の子がお酌するお店とは違いますんで。」
後ろから笑顔の悠さんが声とともに登場すると、すぐに手が伸びてきて、私の腕をサラリーマンから解放してくれた。
ゆり「__悠さん……///!」
悠さんが助けてくれた………!
やばい……もう、死んでもいいかも……///
私はサラリーマンたちを諭す悠さんの姿をうっとりと見つめていた。
サラリーマンたちは悠さんの説得により、落ち着きを取り戻し、また二人で飲み始めていた。
悠さんは、ふぅ、と息をつくと、私を振り返り、頭をポンポンと撫でてた。
悠「…大丈夫か?」
困ったような笑顔で訪ねる彼に胸がぎゅうっと締め付けられる。
もう、本当に、たまんなく好き___
ゆり「悠さ~ん♡助けてくれてありがとうございます!…もぅ、まじ王子様ですね♡」
悠「バカ言ってんな。…ほら、また仕事頑張れよ。」
私の頭を小突き去っていく彼を見つめる。
___彼女いるなんて関係ない。
決めた。
こっちから襲ってやる。