肉食系女子のススメ《恥ずかしがりやの彼女~番外編》
第2章 どうしても欲しいもの《ライバルside》【R18】
ゆり「じゃあ………1回だけ………エッチしてくれたら、諦めるって言ったら……どうしますか…?」
返事が聞きたいけど、聞きたくない……
そんな思いから私はうつ向いたまま顔を上げられずにいた。
悠「…………」
待てども悠さんは何も話そうとしない。
耐えきれず、顔を見上げると少し寂しそうに笑う悠さんがいた。
悠「…確かに俺は男だから、気持ちは無くとも抱けるよ?……でも……お前はそれで幸せなの…?ヤッたら……その分、惨めな気持ちになんねぇの?」
遠慮がちに触れる悠さんの綺麗な指が私の頬を撫でる。
僅かに伝わる彼の熱が私の胸を焦がしていく。
惨めな気持ちになるかもしれない__
それでも、私は彼の熱を感じてみたいと強く願っている。
一度でも感じられたら………
私はその記憶だけで生きていける。
悠さん以上に好きになれる人が現れるまで、私はそれにすがりたいの………
私はそっと悠さんに抱きつく。
ゆり「……そんなこと、関係ないよ……今の方がよっぽど辛いもん……」
悠「…… ゆり…」
ゆり「好きな人に抱いてもらえない方が……私は惨めな気持ちになっちゃうもん……」
私は淡い期待を込めて、彼の優しさにつけ込んでしまう。
ゆり「……エッチは出来なくてもいいから……せめて私が悠さんの……口で良くさせてほしいの………だめ?」
悠さんは何も言わずに困った顔のまま私を見ていた。
私は悠さんの手を取る。
ゆり「更衣室……行きませんか?」
私が悠さんの手を引き、更衣室へ向かおうとすると、逆に引っ張られてしまい、バランスを崩してしまう。
ゆり「__きゃっ!?」
倒れ込んだ先は悠さんの腕の中。
そして、耳元に落ちる彼の甘い声。
悠「……サカんなよ。ヤリてぇって顔してちゃ接客できねーぞ?……早く着替えてこいよ。」