肉食系女子のススメ《恥ずかしがりやの彼女~番外編》
第2章 どうしても欲しいもの《ライバルside》【R18】
慶介「……けど、その代わり、次はお泊まりでシよーね?」
慶介さんはニコリと笑い私の同意を待っている。
ーーーはぁ、この人のこれ、めんどくさいなぁ……
私は内心呆れつつも表情には一切それを見せずに照れたように微笑む。
ゆり「………今度ね♡?」
壁ドン状態から解放され、私は部室を後にする。
急いで講義をしている教室まで走り、始まるギリギリのところで滑り込むことができた。
教室に入ると私に手を振る美紗の姿を見つけ、隣に座る。
美紗「お疲れ~~♪昼間っから大変だったね。大丈夫??」
ゆり「あの人強引だからねぇ…疲れたよぉ。あー眠いっ」
私が欠伸をすると、隣の美紗が笑い、飴をくれた。
美紗「これ食べてがんばれ~!この講義終わったらイケメン王子に会えるぞ~♡」
ゆり「ありがとう♡ 悠さんのために頑張る!」
情事後の怠い体と眠気に耐えながら、頭ではこれから会えるであろう愛する悠さんのことを考え、私は講義を乗りきった。
ーーー講義後、美紗と別れ、化粧を直し、私は早めにバイト先へと向かった。
今日は悠さん仕込みの時間からだから、もう来てるはず!
ウキウキしながらお店につくと、すぐに店長に絡まれてしまった。
店長「ゆりっ聞いてくれよ~~~!!この前買ったスマホがさぁ………」
しかも、その話の内容は全く面白味もなく、どうでもよいもので、私は内心イライラを募らせていた。
(早く悠さんとこ行きたいのにぃ!!マジうざっ!アホ店長ーーーー)
悠「ーーー店長!料理長が呼んでますよ?」
(ーーーっ!悠さんっ///)
思いもよらず現れた悠さんに胸が高鳴っていくのを感じる。
店長「あっ!いっけねーっ!さっきも呼ばれてたんだった!……ありがとな!悠っ」
店長は、慌てて走っていった。
悠さんは私を振り返ると私の頭をポンポンと撫でた。
悠「はよ。出勤早々、絡まれんなんて大変だったな…?ゆり。」
悠さんの困ったような笑顔に私の心臓はバクバクと音を立て騒ぎだし、顔には熱が集まるのを感じた。