第7章 本田菊さんの彼女。
心夏「ふぅ…やっと終わった…。」
始終お皿を割りそうになって(断じて割ってはいません)物凄く時間がかかった。
菊「た、ただいま戻りました!遅くなってすみません…」
心夏「あ、いやいや、ナイスタイミングだったよwんで…何かしてきたの…?」
菊「…ふっふっふ…じゃーん!」
自信ありげに出した物は……なんかもろ私の好みのワンピース。
心夏「…か、かわ…可愛い…」
菊「あ、良かった…気に入ってもらえるか少し不安だったんです」
心夏「え…わざわざ買ってきてくれたの…?」
菊「はい、そうですよ」
心夏「え、なんで!!」
菊「え…?理由なんてありませんよ」くすっと笑った。
心夏「…ありがと、ほんとにありがと…」
恩返しがしたい。
そうだ。
恩返しがしたい。
心夏「今日は…今日は、私がいっぱい本田君に恩返しする…」
菊「え?」
心夏「今までの分、今日だけじゃ全然返しきれないけど、今日は私が本田君になにかしてあげたい。いいでしょ?」
菊「……はぁ。貴女は決め事があると、いっつもなぜか必要以上に頑固になりますし、駄目だ、と言ってもするんでしょう?」
心夏「もちろん!」
菊「じゃあ…わかりました、お願いします」
呆れかけた笑顔で私に言った。
心夏「……恩返しって言っても…何すればいいんだろ。」
菊「そ、そこからですかw」
数十秒悩んでも、結果は出なかった。
菊「じゃあ、寮までの帰り途中に色々寄り道しましょう」
心夏「あ!それ大賛成!」
ちゃんと「恩返し」できるのか不安だな…。