第7章 本田菊さんの彼女。
心夏「…っ痛」
近くの公園に行き、水道で腫れた腕を濡らした。
本田君は「ここで待っててください」って言って、どこかに行っちゃった。
だから、一人で腕を冷やして安静にしている。
小さい声でつぶやいた言葉も反応がないのが少し虚し、くはない。
公園で遊んでいる小さい子の声が割と和む。
菊「…すみません、遅くなりました…。」
小走りで近づいてくる本田君の両手には結構の量の荷物。
遅いっていうかこの時間内でそれだけの買い物ができたのに驚きなんですけれども…
私にパンを渡してくれた。
心夏「?」
それは"オレンジメロンパン"だった。
メロンパンにオレンジとホイップクリームが入ってるらしい。
……なんか普通に不思議なパン…。
菊「…え?好きでしたよね? オレンジメロンパン。」
心夏「えっ?あ、う、うん!大好き‼」
…正直、このパン覚えてない…;
小さい頃の私は変わったものが好きだった…のかな
袖をまくり腕時計を見る本田君。
菊「丁度12時ですし、お昼食べましょうか。 …あ。お店で食べたかった…ですか?;」
心夏「ううん!全然‼…全然っていうのもおかしいけど…。こっちの方がピクニックみたいで楽しそうだし!」
菊「そ、そうですか?…ならよかったです」
心夏「…ね、もう食べてもいい?」
菊「はい、いいですよ」
心夏「んじゃ、いただきまーす!」
…何これ、おいしい。
菊「ふふ。クリームが付いてますよ。」
心夏「…えっ。と、取って…;」
菊「……え、え?// どうやって…ですか?//」
心夏「…どうやってって…拭く、とか…;」
菊「あっ!そ、そうですよね!// はい、拭きます!///」
…なんで赤くなっ___
あ。(←察し
心夏「……紛らわしいこと言って…ごめんなさい…///」
菊「…」
心夏「…無言で撫でないでよ//;」