第6章 私の記憶
信じられない。
え、え…?
私が…?本田君と…?一緒に?暮らしてた…?
何を考えるにも疑問符が付く。絶対本当の話ってわかってても信じられない。
以外とついこの間までの話だからより信じられない。
考えれば考える程、いい記憶も悪い記憶も思い出しそうになって涙の量が増す。
話したくてもうまく声が出ない。
「私を助けてくれてありがとう」って伝えたくても伝えられない。
ただただ涙が私の心情を表す。
でも、
本田君はわかってくれた。
私の頭をまた撫でてくれて…
菊「…どういたしまして。ですが、こんな私ですみません… こんな事いうと、あれですが…アーサーさんでなくて…ごめんなさい。」
心夏「本田君がいいの…!!…本田君で嬉しかった」
さっきまで出なかったはずの声がいつもよりはっきりと出た。
ガタッ
何かの物音がして後ろを振り向くと、
居たのは、アーサー君。