第5章 喧嘩の始まりの始まり。
-アーサーside-
図書室に一人残った俺。
あいつが出てったと同時に体の力が一気に抜けた。
その代わりに、大きな「悲愴感」がのしかかる。
アーサー「なぁに期待してんだよ、俺。諦めたんじゃなかったのかよ…。」
馬鹿じゃねえの。
アーサー「…………… だぁーっ!くそっ…だめだ… 諦めらんねぇよ…」
本田にとっても、心夏にとっても、お互いに大切なやつって事ぐらい知ってる。本田から心夏のことはあいつが入学する前から聞いてた。
………………
にしても今日の俺はマジで馬鹿だ…。
なんだよ「襲うぞ」って…‼
そんなの言われたら引くに決まってんじゃねえかよ‼
でも、あれは本音、なのか…?;いや、ないないない‼
アーサー「心夏、好きだ…。本当に好きだ。 なんで俺じゃだめなんだよ…‼」
でも…
『……ご、ごめん…私も好き、かも…///』
アーサー「………………」
あの言葉が頭を埋める。
ある意味思考停止。
アーサー「心夏の野郎…、見てろよ、絶対見返してやんだからな‼///」
いつか、絶対、絶対に
惚れさせてやる。