第2章 嫉妬ちゃん◇高尾和成◇
「お前可愛すぎ。オレにはお前しかいねーって、な?」
「……ん」
「ほーら、怖い顔してねーで笑えって」
「……ん」
「全く世話が焼けますなー、こんなにオレを想ってくれる彼女がいると」
「……」
「ワリ。ほら、こっち来いよ」
こいつオレにキスされっと直ぐ蕩けちまうから、してあげたら機嫌直してくれっかなーなんて思ってたのに……
ぜんっっっぜんダメ、変わんねー。
目も合わせてくれねぇし……お手上げなのだよ。(「やめろ高尾」)
「オレ笑ってる方が好きなんだけどなー!」
「……ん」
「にーってしてみろって、にーっ」
「……やめひぇ」
「ブフォッ!変な顔…!」
「むっ!ふんっ!」
「あ…!ワリワリ…!悪気はなかったんだって…!」
ちゃんのほっぺ引っ張ったら……こっちが笑わされちまったぜ。
ミスったなー。逆に怒らせちまったわ。
今日は相当キテんな。
何とかして笑わせてぇ。
効果あるかわかんねーけど……ちょいやってみますか、くすぐり。