第2章 嫉妬ちゃん◇高尾和成◇
◇高尾side◇
「なあ、どーしちゃったんだよ」
「……」
「オレ何かした?」
「……」
高尾和成、只今困惑中。
なーんかさ、ちゃんが今日ずっとおかしいんだわ。
オレが話し掛けても黙っちゃってさー、参っちまうぜ。
「とりあえず何があったか教えてくんね?じゃねーとどうしようもないっしょ?な?」
「……和くんって私の事好き?」
「あったり前じゃん。なーに聞いてんだよ」
「でも他の女の子と楽しそうにしてたもん……」
「あー……」
成る程ねぇ……嫉妬してくれちゃってるわけか。
ははっ、可愛い奴。
あれはオレも参ってんだよなー、女の子に話し掛けられんのは。
ちゃんがいんのにさ。皆知ってるくせに。
でも言えねーじゃん?「迷惑だから話し掛けんな」なんてさ。
オレ的には結構テキトーに話してるつもりだったんだけど……ちゃんにはそう見えてなかったって事か。