第2章 合宿前日
また本人も音駒高校排球部マネージャーとして働いていることに不満はない。
だから昔の二つ名など忘れていた。
それよりも今はもっと大切なことがある。
「明日から合宿だ!」
部室で誰かが叫ぶ。
それが起爆剤のように合宿の話が広がる。
「烏野もくるんだよな。」
「5校って多いッスね~」
「翔陽……」
「今年こそ梟の奴、止めてやる……!」
「タラコとブロッコリーもな!」
「烏野のマネージャー、めっちゃ綺麗ですよね。」
「潔子さん…!」
「梟谷グループのマネージャーたちのレベルの高さ、すげぇ…!」
明日からの合宿への意気込みが、まとまりなく繰り広げられる。
合宿への期待はどんどんと高まっていった。