第6章 鼓動のSerenade*菅原孝支√
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次の日も2人で片づけていた。
いつの間にかお互いにこの片付ける時間が楽しくなっていた。
「ふー、大分時間がかかったなぁ。」
今日は2人で倉庫の整理をしていた。
表向きは合宿が明日で終わるため掃除をしておこうと思ったから。
裏としては2人でなるべく長くいたかったから。
「でもこれで終わりましたね。」
桃が大きく伸びをする。
「あっという間だったな」と菅原が言うと、「そうですね…」と桃も名残惜しそうに言う。
パチッ。
「「………」」
2人の視界が真っ暗になる。
ガチャ。
「「…………………………え?」」
鍵の音が聞こえて、2人はお互いのいる方を見る。
「わ、私確認してきますっ!」
しばらくして桃がドアに向かうが、辺りは闇に包まれている。
桃はバランスを崩し、菅原の方へ倒れていく。
2人はこの瞬間をやけにスローモーションに感じていた。