第5章 意地悪なJoker*黒尾鉄朗√
「つーことで、手っ取り早く行くぞ。」
「もう終わったっす!」
「はやっ!」
BBQ中になんとか二人っきりにしようということで、準備していた。
といっても簡単。
2人に宛名不明の手紙を誰が渡したか気づかれないように渡すだけ。
内容は『話があるのでBBQの時、校舎裏にきてください。』と。
「こんなの引っかかんの…?」
孤爪は冷ややかな目でそんなやり取りを見ていた。
だが孤爪の心配も余所に、2人はちゃんと引っかかっていた。
((誰からだろ、これ…?))
手紙を読んだ2人は同じことを考えていた。
疑問はあるものの疑いは皆無だった。
そしてBBQ。
校舎裏には桃、黒尾、そしてそれを遠くから見守る音駒の皆がいた。
他の学校の人は怪しい動きをする彼らを不思議そうに見ているだけだった。