第4章 Innocent Love*孤爪研磨√
「アウト…ですね…」
桃は苦笑いを浮かべる。
「あ…えっと……」
なんて言葉をかけたらいいかわからなくなった孤爪がおろおろする。
(これで、バレーやんないとか言われたら…おれのせい)
どうしよう…と不安が募る。
「ねぇ、ケン。」
「あ、うん…!」
「もう一度、トス。お願いしてもいいですか?」
「…!もちろん!」
(桃がトスを呼んでくれた!)
無表情な彼の嬉しそうな笑み。
桃はその笑顔を直視できなかった。
(ケンが可愛いですっ!)
少しは桃も変われたのだろうか?
変われたとしたら、間違いなく孤爪のおかげであろう。