第3章 運命の始まり
「えと…もう仕事ありませんか?」
谷地がオドオドとしながら森然のマネージャーに聞く。
「んー、もう無いかな…」
確認するように辺りを見渡す。
準備は大丈夫そうだ。
「みんな、帰ってこないね…」
清水がちらりと外を見る。
が帰ってくる様子は無い。
「わーい、じゃ休も~」
マイペースな声につられ、「そうする?」という雰囲気になった。
マネージャーたちのおしゃべりが始まる。
とはいってもバレーボール談義なのだが。
「森然って普段も山の中走ってるの?」
「そうだね。ロードワークにぴったりですから!」
「大変そう…」
「でも比較的涼しいからね、ここは。…あ、宮城はもっと涼しいのかな?」
「ふぇ、ええ?」
「谷っちゃん、面白い…!」
「うん、そうだね……ここの方が暑い気がする…!」
「うわーいいな~!牛タン食べたい!」
「…あんたは食べ物ばっかり。」