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【黒バス】透明な君に恋してる

第16章 相合傘



 大きく溜息をつく。こんなはずじゃなかったのにとか、そういうのは本当に後からいくらでも出て来るもので、これが所謂後悔先に立たずか。


「仲直りしねぇの?」

「……向き合うのが怖い」


 目を伏せていると、青峰は乱暴に髪を撫でた。


「な、なにっ!?」

「有栖らしくねぇな。ぶつかっていけばいいじゃねぇか、さっきやったように。言い過ぎたって思うなら素直にぶつければいいし、もっと違う言いたいことがあるなら本人に言いに行けばいい」

「それが出来たら苦労しないよ!?」

「やってみてからやれば?」


 青峰は一冊の雑誌を渡しに手渡した。なにこれ? バスケの雑誌じゃないの。ん? でもこれ……。


「それ、うちの学校も出てるぜ。まぁ、そういうのはだいたい赤司がインタビュー受けてくれるから俺らは知らないけどな。それでも読んで、頭冷やせ」


 屋上に一人きりとなった今、仕方なく雑誌を開く。


 バスケのユニホームを着た、見慣れた彼らの写真が大きく載っている。キセキの世代? そんなに凄いんだ……。ぱらぱらと捲って、征十郎のインタビューページに辿り着く。内容は当たり障りのないものだけど、一つ気になる質問がある。


「帝光を卒業したらどうしたいですか……か」


 征十郎の回答は実にシンプルだった。

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