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Do not look back behind【進撃の巨人】

第1章 強く握られた拳




陽が登り始め部屋にパンの焼ける匂いが漂うと、次々に子ども達が起き始めた。

ここは小さな孤児院。
845年…ウォール・マリア陥落のあの出来事で親を失ったり、身寄りの無い子ども達が身を寄せ合い生きている。

「…ハンナお姉ちゃん。ゲルダさんは?」

エプロンの裾を引っ張られ、作業を止め下を見る。

「…マヤ、あの人が起きないのはいつものことでしょ。
早く着替えておいで。」

ゲルダはここの責任者。
いわば私たちの親代わりをしている人だ。

私達孤児院の子どもは郵便配達員として働いている。
その働いた資金で孤児院が成り立っているのだ。

ゲルダは身寄りの無い子どもを引きとった聖者として讃えられているらしい。

…みんな何も知らない。
あの女がどういう女なのか。
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