Do not look back behind【進撃の巨人】
第2章 自分の足で
リヴァイside
人が巨人になった。
それを聞いて微笑む様子を見てアイツの考えることを理解し、それを実行しようとしている自分に小さく舌打ちをする。
自分はただエルヴィンの考えに従うだけ。鬼になれと言われれば俺は鬼になる。
…いや、元々まともな生き方はしてこなかったか。
自嘲的な笑みをこぼすと、軋む廊下で足を早める。
「あの…リヴァイ兵士長。」
後ろから控えめな声が聞こえて振り返る。
「実は…ご相談が。」
「なんだ。」
「トロスト区の…孤児院をご存知ですか?」
ーここです。ー
そう言われ目を移すと家だった
であろう瓦礫の山。
建物の一部しか残っておらず、この間の被害の大きさを物語っていた。