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【R18】夏だ!花火だ!夏祭りだ!

第1章 ホタル ※




質問の内容に、頭を殴られたような衝撃を覚える。

ハンジの性別については、新兵の間で論争になっていたのは事実。
しかし、リヴァイやミケを始め、上官のほとんどはハンジを男のように扱っている。
男性だとばかり思っていたが、女性という可能性もゼロではないんだ。


でも・・・
なぜ、そんなことを聞くのだろう。


「分隊長・・・その質問に対する答えに、“正解”はあるのでしょうか?」


ハヅキは、自分の手を取っているハンジを見つめた。


「貴方を傷付けずに済む答えがあるなら、私は必死でそれを探します」


だから、どうか時間をください。
とても悲しそうな顔をしている貴方をこれ以上傷つけない方法・・・
必ず見つけます。


「・・・・・・・・・・・・・・・」

ハヅキの手が熱い。
それは、いじらしいほどに・・・

ハンジはたまらなくなって、自分より一回り小さいその体を抱きしめた。


「ハヅキ・・・意地悪な質問をしてしまってごめんね」


やはり、隠しておけない。


「今の質問には、正解が無いんだ」


生まれてこのかた、ずっと隠してきた秘密。
それを明かせば、私がなぜここまで巨人に入れ込むのか、きっと分かるだろう。


「ハヅキ、君だけに見せよう。私の体を・・・」


誰もいない、泉のほとり。
差し込む月の光と、ホタルの火だけが二人を照らす。


ハンジはギプスを外すと、胸元のシャツのボタンを外した。

シュルッと衣擦れの音がして、草むらの上に衣服が落ちる。

上半身が露わになったハンジを見たハヅキの瞳が大きく開いた。


「・・・がっかりした?」


自嘲気味に笑うハンジ・・・

その胸には、乳房があった。


「女性・・・だったんですね・・・」


すると、儚い顔をした分隊長は首を横に振る。

そして、今度はベルトに手をかけ、ズボンを下に落とした。


「あっ・・・」

思わずハヅキの口から声が漏れる。

ハンジの臍から下、股間には男性特有のものがあった。


「見ての通り、私は男でもあり・・・女でもある」


乳房も、ペニスも、子宮もある。


「同時に私は男でも、女でもない」


卵巣も、精巣もない。
つまり、生殖機能がない。

両性具有の者によく見られる悲劇だ。




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