第4章 夏祭り ※
「愛している」
耳元で囁かれた、その言葉にハヅキは目を開いた。
「え・・・?」
熱に浮かされながら、自分を抱くリヴァイを見つめる。
そこには荒ぶる下半身とは対照的なまでの、切なげな瞳があった。
「ずっと前から惚れていた。どうしようもねぇほどにな・・・」
エルヴィンに連れられて遊郭を訪れ、そこにいたハヅキを知ったその日から・・・
ずっと、抱きたいと思っていた。
「しかし、先にお前をものにしたのはエルヴィンだった・・・」
エルヴィンは自分と違って、故郷に愛する妻がいる。
ハヅキとの関係は慰めでしかない。
愛する女の体を堪能するエルヴィンに自分を重ね、暴走しかける気持ちを押さえつけることに必死だった。
「り・・・ば・・・い・・・」
息も絶え絶えに、慣れないリヴァイの名を呼ぶ。
「・・・最後にわっちをものにしたのは、お前さんよ」
リヴァイの想いに触れ、ハヅキの顔に笑みが浮かぶ。
男の心をくすぐる扇情的な表情に、リヴァイの中心の熱がさらに増した。
「・・・クソ・・・たまんねぇ」
心から愛おしそうにハヅキに口づけ、身体中を愛撫する。
「ああ、もっと激しくして・・・! あんたを感じたい・・・!」
「いいのか・・・? 手加減できる自信ねぇぞ」
「あんたになら、殺されたって構わない」
地獄から解放し、本物の愛情を教えてくれたのだから。
もっと体の奥まで愛して。
「ハヅキっ・・・!」
激しく、激しく絡み合う。
そして、互いの熱を交換し合った。