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【R18】夏だ!花火だ!夏祭りだ!

第2章 海




「それよりも、じい・・・その隣にいるお嬢さんだが、どこかで・・・?」

花道はジッとハヅキを見て、一生懸命記憶の糸を辿っているようだった。
そして、どうやらそれを手繰り寄せることに成功したらしい。


「おお! 分かった!」

「こんにちわ、桜木君」

ニコリと笑うハヅキに、確信を得たようだ。


「ホケツ君!」


確かにそんなあだ名を付けられていたな、と牧は苦笑いをした。
ハヅキももう一度大きく笑う。


「藤真ハヅキです」


藤真にそっくりな笑顔で、花道に向かってお辞儀をした。


「兄と素晴らしい試合をしてくれてありがとう」

「はっはっはっ! このリバウンド王・桜木の前に、ホケツ君は何もできなかったようだがね」


まったく、この1年坊主は・・・
牧は呆れたが、なんだか許せてしまうのも、花道の才能かもしれない。

「それにしても、じいとホケツ君の妹さんが歩いているということは・・・」

花道は腕組みをして、空っぽの脳みそで何かを考えこんだ。
そしてピーン!ときたのか、牧に向かって憐れむような視線を向けてくる。


「・・・お互い天敵の妹に惚れるとは・・・苦労するな、じい」


「??」

「ま、がんばりたまえ!」

天敵とは藤真のことか?
牧が首を捻っているうちに、花道は笑いながら病院の方に行ってしまった。






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