第1章 novel.1 強化合宿にお供します
「さ、誘ってくれたのか?」
の肩を強くつかみ、息を荒くするブン太に大きくうなずく。
「まじかよ!やっべ!マジ嬉しすぎる!!」
「きゃー!!」
はしゃぎながらを抱き上げぐるぐる回るブン太に本気で怯えながら回転を止めようともがく
「助けて!誰かー!!」
まるで優勝した時のような胴上げ、高い高いされ、本気で泣きながら助けを求めていると不意に大きな怒鳴り声がコートに響いた。
「たわけが!!嫌がっているだろう!」
近づいてきた真田さんに縋り、手を伸ばすと、ブン太はを放り投げ真田に渡した。
「へいへい。真田、コイツも合宿参加させてもいいだろぃ?」
「なんだと?」
憧れの真田さんに抱きとめられ、チャンスとばかりにしがみつく
しがみつき、体の感触と、真田の香りを思う存分堪能していて何の話も耳に入ってこない。
「二人は恋人同士なのか?」
「・・・」
とブン太に問いかけられた質問なのには何も答えない
「いや~・・・うーん・・・」
曖昧に答えるブン太と無言のに勝手に解釈し、真田は特別に行くことを認めてくれた。
ブン太は真田からを引き剥がし、そっと耳打ちする。
「バカてめえ!が何も言わないから俺とお前は付き合ってる話になっちまったぞぃ!」
「ごめん・・真田さん男臭くて発情するいい匂いでつい・・・」
申し訳なさそうに、でもにやけた顔で謝るに舌打ちと頭突きをくれ、こそこそ話す2人はどう見ても親密な仲に見えた。
それを遠くで見ていた真田は大きなため息をつく。
それから1週間後。
結局弁解も否定もせずに合宿の日を迎えてしまい、は複雑な心境のまま、カメラとビデオと夜這いセットとして長い紐、ローターなどのエログッズをお泊りセットに忍ばせ、学校へ向かった。