第1章 本編
「何でだよ!」
「だって今日のイチゴパフェで、普通の全部食べた事になるから!」
峰はパフェの数を数えながら言った。
「亮、私に7回も負けてるねw」
「うるせー…」
俺は渋りながら返事をした。そのうちに、注文した物が運ばれてきた。峰は美味しそうに食べている。俺もチーズサンドを頬張る。
「ねぇ亮…明日も試合しようね?」
「今度こそ、勝つぞ。俺は!」
「そんなの100年早いわっ!w」
「次は勝てる!絶対な。」
「ほぅ…言い切ったね?負けたらジャンボだからね!さぁ全力で倒しにかかるぞ♪」
「望むところだ」
俺たちは毎日毎日試合をしていた。けど…峰に勝った事は1度もなかった。
「明日は部活終わるの早いから、5時でいいよね?」
「何時でもいいぜ?」
「じゃあ5時、いつもの場所で。パフェ楽しみにしてるから♪じゃあね~」
「おぅ。」
俺は峰に手を振り、テニスバックを背負った。その時!
「峰!」
「なーに?」
俺は何故か胸騒ぎがした。峰は戻って来た。
「どうかした?」
「…もう少し、話さないか?」
「…うん」
俺達は、噴水のある公園のベンチに座った。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・?」
「…ゴホ」
「…何か話あるの?」
先に沈黙を破ったのは、峰だった。
「あの、さ…もし俺が峰に勝ったら…」
「いいよ」
「!?」
まだ何も話していないのに、峰は返事を返して来た。
「亮のいいたいこと、わかってるから…私はそうなりたいと思ってる。勝ち負けとか関係なく…」
「…おぅ。何て言ったらいいか…はぁ…ι激ダサだぜ、俺…」
「亮…約束して?もう負けないって。相手が誰であろうと、絶対負けないって」
峰は俺を見つめて告げた。
「俺は絶対負けねぇ!」
「うん…」
「ただ…」
「ただ?」
「峰には負けるかも知んねーがな」
「何それ!プッ…アハハハ…」
「ッハハハ…」
俺達は思いっきり笑った。腹が痛くなるほど…