第12章 ヴィザード
ルイ「あ、あった ここは廊下だし人が来るとあれだよね…もう一回移動するね」
移動したところはひと目のあまりつかない
古い倉庫の中だった
そして月蘿さんはカッターで手首に
傷をつけた
血がたれる
リタ「…う…く」ゴクッ
ルイ「いいよ、おいで…?」
今の僕には
迷いがなかった
リタ「っ、ぐっ…」チュ
ルイ「ん…、ふふ いい子だね 」
リタ「ん…ふっ…」
ルイ「…」
少しずつ
かわき、苦しみ、…衝動がおさまっていくのがわかった
リタ「ぷ、はっ…」
ルイ「ん、おさまったみたいだね よかったよかった…」
リタ「…」
何も言えなかった
月蘿さんの血だ
…
リタ「え、と…お邪魔します…?」
ルイ「ん、あがって」
ルナ・その他メイド2人「お帰りなさいませ、マスター。」
僕は今 月蘿さんの家にいる
今日いろいろとお世話をおかけして
しまったので
お詫びをさせてほしいと頼んだら
家にあがって見て欲しいものがある と
リタ「…すっごく広くて綺麗、だね…なんかお嬢様とか住んでいそうな感じ、です」
ルイ「んー…面白い表現だね 」
にしても ここのメイドさん達
リタ「お人形さん、みたいで綺麗…」
あ、つぶやいちゃった…!
あぅ…恥ずかしい
ルイ「…倉森さん、こっち」
リタ「??」
そこは
人形を作っていると思われるアトリエ
リタ「う、あぁぁ…すごい」
ルイ「ドールを作ってるんだ…この子はまだ作りかけ でも名前は決まってるんだ ガーネット で、そっちの子はアメジストにラピス」
リタ「…!! こっちのお人形さん…すっごく綺麗…」
銀色に輝く膝のしたくらいの長い髪
とても白く透き通ったような肌
頬はほんのりピンク色
つやつやとうるおいのある唇
まつ毛は花びらをのせられるようなほどの長さ
ルイ「あぁ…そのドール、その子はもう、完成してる…せっかくだし…」
月蘿さんはそのドールのおでこの前に
手を出した
そして…