第10章 弥優 キョウ
口の中に注がれたものは
小瓶の中身
月蘿 ルイ との口移し
ルイ「ん…」チュ チュピ
リタ「ぅあ…ふ、んぅ」
…濡れた音が響く
塞がれた口が楽になった
リタ「ぷぁっ…!」
ルイ「…んー、よしよし ちゃんと飲んだみたいだね」
そういいながら月蘿さんは手を僕の頭
の上でなだめるようにポンポンとはずませる
リタ「な、何を…飲ませた、の…??」
ルイ「ルナから聞いてない??薬みたいなものだよ 君のその衝動を収めるためのね」
リタ「…衝動って…?収める??」
…! そういえばもう苦しくない
この薬?のおかげ-…?
ルイ「そう…、さっき起きた衝動を吸血衝動っていうんだけど…その衝動を抑える薬、なんだ…」
リタ「吸血…衝動? な、何で僕にそんな衝動が…」
ルイ「思い当たることは…ある?」
…ヴァンパイアである
兄の血を-
リタ「…!!」
ルイ「ん…あるようだね 知ってるよ…あって当たり前だよ…あいつの血を飲んだんだもん ついに受け入れちゃったんでしょ??無理してさ…??」
リタ「!!」
何で知ってるの?!
もしかして、だからこの薬を-?!
僕がお兄ちゃんの肌に唇を…
リタ「っ」
ルイ「…あれ、何で赤くなってるの?恥ずかしいの…? ふふ、可愛いな」
リタ「!!」カァ…
見られてたのかと思うと
恥ずかしくて
もしかしてやっぱり
お兄ちゃんの血を飲んだから?
でもその時は何も衝動はおこらなかった
ルイ「…」ペロッ
リタ「??」
月蘿さんは自分の唇に指を重ねて
ペロッと舌をだしてみせる
ルイ「…っん、君はこんな味がするんだね 意外と甘いね…」
微笑む月蘿 ルイ
僕はみるみると顔を赤く染めていく
真っ赤だ