• テキストサイズ

【信長協奏曲】〜 戦国演武 〜

第4章 服







バタバタッ





光秀「と、殿っ‼」


すると、光秀が息を切らしてやって来た。
その後から藤孝もやって来た。


藤孝「これは…」


床に転がっている忍びを見て藤孝は声を漏らす。


『天井から降りてきて襲い掛かってきやがった』


忍びが持っている刀や暗器を押収しながら藤孝に告げる潤。


藤孝「これは…そなたがやったのか?」


床に転がっている忍びに目を向けて問う。


『ああ、そうだ』


藤孝(この戦いにくい空間で忍び相手に無傷で倒すとは…。やはりこの者の力は計り知れん……ん?)


冷や汗を流す藤孝だが、何かに気付く。
よくみると潤の着物の腹部が切れていた。


『どうした?…ん?』


藤孝の視線の先を辿り潤も自分の腹部に視線を落とす。


『あっ、やべΣ マジかよ〜、これ弥助さんのなのに〜‼』(泣


サブロー「大丈夫、おゆきちゃんに言ったら縫ってくれるよ」


『マジっ⁉良かった〜‼』


涙目になってオロオロする潤たったが、サブローの言葉を聞いて一気に元気になった。


藤孝「………」(汗


光秀「ぷっ…くくく…」クスクス


そのテンションのアップダウンに着いて行けず藤孝は苦い顔をし、光秀は口元を押えて笑っている。


藤孝(言葉一つで一喜一憂とは…忙しい奴だな。…やはりこの者が間者など…考え過ぎか……)


子供の様な潤を見て藤孝は苦笑する。
すると…





ムク…


弥助「⁉危ないデスっ‼」


弥助の声に振り返ると、意識の戻った忍びが起き上がり潤に突進してきた。





ドンッ‼


『……⁉』





突然の衝撃に踏み止まる事が出来ず、潤は後ろに倒れ込む。


藤孝「ふんっ…‼」


忍びが背を向けたその隙に藤孝はすかさずトドメをさす。
忍びはうぐっ…と小さく呻き、絶命した。


藤孝「油断も隙も無いな…」


そう言いながら刀に付いた血を拭うと潤の上に乗っかっている忍びを退ける。


藤孝「っ⁉」


すると藤孝は目を見開き息を飲んだ。
視線の先は潤の腹部。
そこには…なんと小刀が深々と突き刺さっており、血が溢れ出ている。


光秀「?細川殿、どうなされ……Σ⁉」


サブロー「どうしたの?…うおっΣ⁉」

/ 36ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp