第4章 服
『お前は織田信長としても明智光秀としても、みんなの為に人一倍頑張ってるんだから…そんな悲しい事言うなよ……な?』
光秀「~~//// あ、あぁ…////」
『うん、よしよし♪』
光秀の返事にニッコリと笑い、先程よりも更に頭をわしゃわしゃと撫でる。
光秀は今までの無邪気な顔から一転して急に女性らしくなった潤の表情を見て顔を紅色させる。
『……あ"』(汗
光秀「?」
笑顔から一転、今度は顔を青褪めさせる潤に光秀は首を傾げる。
『ゴチャゴチャして忘れてたけど、この着物…弥助さんのなんだよな…。ヤベェ…穴開けた上に血で染み作っちまった…どうしよう……』(汗
光秀「……………プッ」
『光秀?』
光秀「ははははははっ!!」
腹に穴が開いた事よりも、借り物の服に穴を開け汚してしまった事を気にする潤に光秀は思わず吹き出した。
光秀「ハァ、ハァ…誠、其方は面白き女子じゃな。サブローが懐く理由がわかる」
『へ?』
意味がわからない潤は首を傾げる。
光秀「(まっこと……不思議な女子じゃ)」
ーー 翌日
『弥助さんの服汚しちまったしスーツも今洗っちまってるし、寒ぃけどしゃーねぇからもうサラシとコレだけでイイよな〜』
光秀「何でもよいからせめて下は穿いて下されぇぇええええええっ!!」
翌日、そう言ってサラシと褌(下着も洗濯中)だけで屋敷内をウロつく潤に光秀が叫んでいたそうな…。
そして結局潤は口喧嘩をしながら渋々利家の服を暫く借りた。
【服】終わり