第3章 再会
サブロー「むっ…、いつまでも護られてばっかじゃないよ。俺だってうる兄の事ちゃんと護れるもん」ムスッ
そんな潤の言葉にサブローは頬を膨らまして拗ねる。
『ははっ‼じゃあしっかり護ってもらおうかなw サブローくん?』
その子供の様な行為に笑いながら、更に茶化すようにサブローの膨らんだ頬をツンツンと突つく。
その光景は、戯れる兄と弟そのものだった。
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ーー 大広間
お市「…遅い‼遅過ぎる‼」ガタッ
恒興「おっ、お市様‼落ち着いて下され‼」
サブローと潤がなかなか出てこないためイライラしているお市が立ち上がり2人が居る部屋に向かおうとするのを恒興が止める。
お市「落ち着いてなどおれん‼あの者と兄上が部屋に入ってからもう一刻も経っておる‼あまりにも遅過ぎる‼」
光秀「あ、あの者は殿の旧友のようですので…昔話に花を咲かしておられるのではないかと……」(汗
ガラッ
すると、やっと広間に2人がやって来た。
お市「あ、兄上‼」
恒興「と、殿‼」
光秀「ふぅ…助かった……」ボソッ
お市はサブローがやって来た瞬間先程までのぶすくれた顔から一変してキラキラの笑顔をサブローに向け、目を輝かせる。
恒興が頭を下げたのに続いてその場に居る家臣達も頭を下げる。
サブローと潤は広間のいつもサブローが座っている一段上の座まで行き2人共腰を下ろす。
サブロー「みんなお待たせ〜。え〜っと早速ですが、皆さんにお知らせがあります。皆さんもう知ってるかもしれませんが、此方の背の高いお兄さん…いや、お姉さん?まあどっちでもいいか。この…」
『いや良くねーよ‼呼び方は何でもいいけど俺をオカマにだけはすんな‼』
サブロー「あーはいはい。えー…このお姉さんが今日からうちで暮らす事になりました。なので皆さんよろしくお願いします。うる兄さん、一応これでも女の人です」
『だから一応って言うな‼れっきとした女だ‼つーかお前は本当に説明雑だなオイ⁉あ、うるって言うのはあだ名で本名は大神 潤と言います。先程は大変失礼しました』