第3章 再会
『どっからあいださんなんて名前が出てきたのか知らねぇけど……』
そこまで言うと潤は周りに誰も居ないかどうか確認し、サブローの耳元に顔を近付ける。
『本能寺の変の首謀者は……明智光秀だ』ヒソヒソ…
サブロー「ええっ⁉うっそぉ⁉」ガタッ
『やかましいっ‼』
ボカッ‼
サブロー「いてっ‼」
驚いて思わず大声で叫んだサブローの頭に潤が拳骨を落とす。
『もうちょい声のボリュームを落とせ‼聞こえたらどうすんだよっ⁉』ヒソヒソ…
サブロー「だ、だってあのミッチーが信長を殺すなんて思わなかったもん‼」ヒソヒソ…
『俺だってさっきまで喋ってたあの大人しそうな奴がそんな事するなんて考え付かねぇけど、歴史的にはそうなってんだから信じるしかねぇだろ‼』ヒソヒソ…
顔をお互い近付けてヒソヒソ声で口論する。
サブロー「でも、ミッチーが俺を殺す理由なんてあんのかな?」ヒソヒソ…
『そこだ問題は。お前に身代わりを頼んでんだから感謝こそすれど、殺す理由なんかねぇ筈だ……』ヒソヒソ…
サブロー「因みに本能寺の変っていつ起きるの?」
『歴史的には今から6年後の1582年になってる…』
サブロー「6年後かぁ〜。その6年の間に俺何かミッチーを怒らせるような事しちゃったのかなぁ〜……」ショボン…
『わかんねーよ。けどさ、コレ本当に歴史通り進むのかな…?』
サブロー「?どーゆーこと?」
『そもそもな話…サブローが信長になってる時点で歴史は変わってるし、さっきのお前と光秀の話聞いてる限り…他にも俺達が知ってる歴史とは色々違い過ぎる。お前の嫁さんの帰蝶の親父さん…斎藤道三も平成からタイムスリップしてきた警官だったんだろ?それなりに名のある戦国武将の松永久秀も平成からタイムスリップしてきたヤー公だとか言うし……おまけに本物の織田信長が明智光秀とか、もう訳わかめやわ…』
サブロー「あ、あの…なんか、最後の方凄く適当になってるような……」(苦笑
『なんかもうメンドくなったわっ‼』
サブロー「ええぇ〜〜〜Σ⁉」(汗
だんだんダレてきた潤に苦笑するサブロー。