第3章 再会
『これからもずっと、織田信長の歴史通りに動くつもりか?』
サブロー「?どうゆうこと?」
『だから、信長の人生の終わりがきたらお前も歴史通り死ぬつもりなのかって訊いてンだよ‼』
サブロー「ああ、本能寺の変の事?ん〜…死にたくはないけど……歴史変えちゃマズいもんな〜……。あんま決めてない」
鈍いサブローに少しイラッとして声を荒げる潤とは対象的に呑気なサブロー。
そのあまりの楽観的な考えに潤は怒鳴る気も失せ、ハァ〜…と溜め息を吐き額に手をやる。
『そんな他人事みてぇに…。自分の生死が掛かってんだからもう少しちゃんと考えろよ…。あと今のあいつからはあんな事起こすなんて考えらんねぇけど、一応用心はしとけよ?』
サブロー「何を?あいつって?」
『……お前、まさかとは思うけど…本能寺の変は知ってて首謀者の名前知らねーなんて事ねぇよな?』
サブロー「失礼な‼ちゃんと知ってるよ‼本能寺の変を起こした人は……あいださんでしょ⁉」
『……………』
サブロー「うる兄?」
…ブチッ←(何かが切れた音)
『…サブゥ、ワレコラァ……』ゴゴゴォ…
サブロー「え…?な、なに……?」(汗
『ふざけんなぁぁあああああっ‼‼』
無知過ぎるサブローに、ついに潤がキレた。
ーー 30分後
『おのれはどんだけ無知なん…?どーせ「俺の人生には関係ない」とか言うて授業まともに受けてへんかったんやろーけどな、少しは頭に入れとけやコラ?何があいださんやねん。ナメとんのかワレ?アホにもほどがあるわ…』
サブロー「すみません。申し訳ありませんでした…」ガタブルッ…
とうとうキレて関西弁モードに入った鬼の形相の潤。
その前でサブローは震えながら土下座を繰り返している。
このやり取りは昔から変わっていない。
潤が本気でキレた時の恐さを身を持って知っているサブローはなんとか潤の怒りを鎮めようと必死に謝り倒している。
『……ま、今その事をグチグチ文句垂れてもしゃーねぇ。取り敢えずこれからの事考えるぞ…』
サブロー「は、はい」
標準語に戻ったのを見てさっきとは別の意味で胸を撫で下ろすサブローであった。