第3章 再会
サブロー「怪しい者?どんな人?」
恒興「何やら珍妙な格好をしており、髪の一部が赤い大柄な男です!!」
サブロー「髪の一部が赤?それってメッシュか何かかな…。もしかしたらまたタイムスリップ仲間かも…。わかった、取り敢えず連れてきて」
恒興「はっ!」
恒興が走っていった方に目を向けると恒興の言う通り髪の一部は赤み掛かっており、背の高いスーツ姿の男を数人がかりで連れて来るのが見えた。
サブロー(あの人の髪の色と髪型…やっぱりメッシュとアシメだよね?それにあの服…やっぱりあの人も平成から飛ばされてきた人か。松永さんが着てたのに似てるけどあの人もヤクザかな?いや、でもなんかチャラチャラしてるし、ホストかなんかかな?)
成政「ほら座れ!」
『何なんだよ?!俺が何したってーンだよチクショー!!』
抵抗する男を必死に抑え込もうとする家臣達。
だが男の力は異常に強く『柴田勝家』や『前田利家』、『佐々成政』に加え『森長可』、『羽柴秀長』など織田の勇猛な将が五人がかりで手こずるほどだ。
やっとの事で抑え込み、庭の真ん中で座らせる。
サブロー(あの人凄い強いんだな〜…あの五人が抑えるのでやっとなんて。それにしてもデカいな〜、弥助くんといい勝負じゃん。てゆーか、あの人どっかで見た事あるような気が…。弥助くんみたいに有名人かな?いや、なんかもっと身近にいたような……)
髪で隠れていて顔は見えないが、確かに見覚えがあった。
男を見つめ、珍しく頭を使って考える。
『っ…テメェら……チョーシ乗んじゃねぇぞ!!』
男は家臣達を振り払って立ち上がり、腕に力を込めた。
すると巻き付いている縄はブチブチと音を立て、最後にはブチィッと音を立て、勢い良く千切れた。
長可「なっ!?縄を自力で引き千切りよった!!」
勝家「な…なんという力だ……!!」
その光景に家臣達は目を丸くする。
お市「おお〜、凄いのう!!」
この光景にお市は逆に目を輝かせている。
男は息を整えながら此方に目を向ける。
サブロー「!?」
顔を見た瞬間、一瞬思考が停止した。
サブローは目を見開いて固まっている。
サブロー(え?うそ…まさか……)
帰蝶「…殿?」
お市「兄上?」
様子のおかしいサブローに帰蝶といつの間にか隣に来ていたお市が声を掛ける。