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[進撃]奥まで愛して[R18]

第1章 奥まで愛して


『素敵な公演になりそうですね』

「あ゛?」

「リヴァイの王子様期待してるよ!」

「おい……俺はまだ納得してねぇぞ」

「真実の愛で傷付いた人類を癒そう」

「エルヴィン…お前まで……ふざけるのもいい加減にしろ」

次々に畳み掛けられても尚、王子役を断り続ける兵長。

頑として譲るつもりはないらしい。

「俺でなくとも適役はいるだろうが」

『確かに……いますけど』

エレンとか。
ジャンとか。

あ、あいつは馬役だから駄目か。

私は思いつく限りの王子適任者を並び立てていった。

「じゃあそいつらに任せろよ」

『駄目です』

「あァ?」

『兵長じゃなきゃ駄目なんです』

「だから、何でそうなるんだ……‼︎」

兵長は今度こそ殴りかかって来そうな勢いで青筋を立てる。

ビクリと身を縮める私を庇うようにして、団長が言葉を引き取ってくれた。
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