第2章 第一回兵団公演
【第三幕】
シンデレラは晴れやかな気持ちでカボチャの馬車に乗ると、いざ舞踏会へと向かいました。
広間に現れたシンデレラの美しさに人々の視線が集中します。
まるで宝石そのものが歩いているような彼女の姿。
意地悪な継母も義姉も、あれがシンデレラだとは気付きもしないのでした。
シンデレラの美貌に一瞬で心を奪われた王子様は、彼女をダンスに誘います。
白く柔らかいシンデレラの手に触れた王子様は彼女に夢中でした。
鋭く威圧的な……ゲフンゲフン、優しく温かい王子様の眼差しにシンデレラは夢のような時間を過ごしました。
しかし、幸せはそう長くは続きません。
お城の時計が12時を告げる鐘を鳴らし始めてしまったのです。