第1章 奥まで愛して
「姫の気持ちは分かっています」
『……へ?』
「(アドリブだ。お前も主演をやるつもりがあるなら合わせてみろ)」
兵長は耳元に唇を寄せて囁いた。
吐息混じりの色っぽい声音にゾクリと背筋が波を打つ。
「僕を誰よりも愛している……そうでしょう?」
はだけた胸に顔を埋めて言う兵長。
完璧なまでの王子様口調に普段の粗暴な彼は感じられない。まるで別人だ。
「可愛い乳房ですね」
ちぅ……と卑猥な音を立てて突起が吸われると、私の下半身は明らかに疼いてその潤度を増した。
『あっ…ん、ぁあ……っ』
濡れた声が部屋に響く度、愛撫の舌は下方へ進んでいく。
既に蜜で溢れるそこに辿り着いた兵長はニヤリと笑って愛液を舐め取った。