• テキストサイズ

【マギ】短編集(・・・多分。)

第5章 さよならの直前:マスルール


マスルールSIDE


「ご苦労様、マスルール。今回はだいぶ活躍してくれたみたいだね。」

国に戻るやすぐにシンさんにそう声をかけられた。
ジャーファルさんはせわしく動き回り、指示を出しているようだった。

「あの、マスルールさん。」

ふいに後ろから声をかけられた。
振り返ると、そこには国の女官に支えられたセリシアがいた。

「どうしてもお礼を言いたくて・・・。本当に、助けてくれてありがとうございます・・・!」

そう言うと、彼女は女官に連れられてどこかへ去って行った。
おそらく、避難所になっている宿かテントに行くのだろう。
もしくは医務室・・・。

「お前の好きな子か??」

「・・・シンさん、顔にやけてます。」

「ふーん・・・。あの子って前まで女官だった子だよな、な?確かお前の世話役の。」

「ええ、そうです・・・。あんまりだらしなくしてると、ジャーファルさんに怒られますよ。」

そう言ってジャーファルさんの方を指す。
ジャーファルさんはこっちを見てにらむと仕事に戻って行った。

「・・・そうだな。あ、そうだ。マスルール、明日以降で構わないが、さっきの子を王宮に連れてきてくれ。ちょっと話があってな。」

「はぁ。わかりました。」
/ 69ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp