第5章 さよならの直前:マスルール
マスルールSIDE
「・・・これで、5人っ。」
まだ彼女はいない。
「マスルール君、あと二人よ!」
二人・・・。
「女の人と子ども!」
女の人。
まさか。
「お願いします!!」
潜る直前、そう叫ぶ人の声が聞こえた。
おそらく、その子供の母親だろう。
くそ、彼女がまだいるのなら・・・。
・・・いた!!
小さな子供だ。
大丈夫だろうか。
だが、今はそんな心配をしている時ではない。
今は、助けるのが先だ。
そして、あと一人・・・彼女を・・・。
見つけた!!
もう少し奥にいる。
これなら、なんとか二人一気に拾い上げれそうだ・・・。