第5章 さよならの直前:マスルール

セリシアSIDE


「なんでバルバッドにいかなきゃいけないんスか。」

・・・あんまり言われるとは思ってなかった。

「言ったでしょ？シンドリアに迷惑はかけられないって。」

「・・・本当に？」

「え。」

そのまま無言で通すかと思った。

「本当は、そうじゃない理由があるんじゃないっスか。」

気づく、ものなの？

「・・・今日、口数多めじゃない？」

「別に、普段は必要ないことはしゃべってないだけで、普通にしゃべれますよ。」

「へー。」

しらない一面を見た気がする。
もうさよならなのにね。
でも、別れる前に知れてよかったかも？

「それで、話せるなら・・・教えてください。」

「・・・うん、そだね。」

知られてまずい話でもないしね。
話せる気分にもなったから。